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2026.6.14
トミヤママチコのブログ
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「街の色に映る、今年の夏の気分」

夏が近づいてきました。
今年も猛暑になると言われています。
この季節になると、仕事柄、街のショップやショーウインドウを眺めながら「今年はどんな色が求められているのだろう」と考えることがあります。
もちろん流行色というものは毎年発表されますし、デザイナーやブランドによっても方向性は異なります。
それでも実際に街を歩いてみると、その年ならではの空気感のようなものが確かに存在するように思うのです。
今年、私が感じるのは、全体としてブルーベース寄りの色が目につくということです。
圧倒的というほどではありませんが、ピンク、ブルー、パープル、そして黄色でさえも、どこか涼しさを感じさせる色調が多いように見えます。
一方で赤については少し面白い現象があります。
従来の真紅というよりも、朱赤やオレンジがかった赤が存在感を増しているように感じます。朱赤は以前から注目されてきた色ですが、ここ数年で一つの確かなポジションを築いたようにも思えます。
では、こうしたブルーベース系の色は人にどのような印象を与えるのでしょうか。
一般的にブルーベースの色には、肌を白く見せたり、全体をすっきり見せたりする効果があります。輪郭が引き締まって見えたり、スタイルがシャープに見えたりすることもあります。そのため洗練された印象や都会的な印象を作りやすい色です。
しかし色には必ず表と裏があります。
肌を白く見せるということは、場合によっては血色を奪って見せることにもなります。顔色が良く見える人もいれば、少し不健康に見えてしまう人もいます。
輪郭が引き締まることは、反対に言えばげっそり見えたり、こけて見えたりすることにもつながります。すっきり見えることは、時にさびしさや印象の薄さとして伝わることもあるのです。
若者は、もともと元気な存在ですからそのあたりを実に軽やかにいろいろなコーディネートで着こなしています。ブルーベースの色も、淡い色も、グレーも、黒も、自由に組み合わせながら楽しんでいます。見ていてとても楽しいものです。
ところが年齢が高くなるにつれて、少し事情が変わってきます。
30代、40代、50代、60代、そして70代、80代、、年齢とともに顔立ちや肌の印象は誰でも変化していきます。
そんな中で、街にあふれるブルーベース中心の色ばかりを選んでいると、どこか元気のない印象になってしまうことがあります。
もちろん、イエローベースが良くてブルーベースが悪いという話ではありません。
ただ、イエローベースの色には血色感や温かみ、元気に見える、といった印象を与える力があります。
一方で「黄み」という言葉は、日本人にとって必ずしも良いイメージばかりではありません。黄ばんでいる、古びている、野暮ったい、といった連想を呼ぶこともあります。
そのため無意識のうちに、黄みを避ける傾向もあるのかもしれません。
しかし人は鏡で自分を見るだけでなく、周囲から見られてもいます。自分ではすっきり見えていると思っていても、他人からはさびしく見えていることもあるのです。
色はその微妙なバランスの上に成り立っています。
最近、街を歩きながら感じるのは、今年の色にはどこか「元気に夏を楽しもう」という勢いよりも、「なんとか暑い夏を乗り切ろう」という空気が漂っているように見えることです。
もちろんそれは私の勝手な感想かもしれません。
けれど色というものは、その時代の気分を意外なほど正直に映し出します。街の色を眺めていると、人々の気持ちや社会の空気まで少し見えてくるような気がするのです。
今年の夏。
涼しさや洗練感を楽しみながらも反面、血色や温かみを意識してみる、そんな色の取り入れ方も悪くないのではないでしょうか。
色は流行を追うためだけではなく、自分自身を元気づけるためにも使えるのですから。

