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2026.7.12
トミヤママチコのブログ
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年代によって、見えている色の世界は違う

私たちは普段、「自分が見ている色」と「相手が見ている色」は同じだと思っています。
しかし、本当にそうでしょうか。
実は、人の目は年齢とともに少しずつ変化しています。特に、水晶体は年齢を重ねるにつれて透明性が変化し、若い頃よりも黄みを帯びた状態になっていきます。そのため、20代、40代、60代、80代では、同じ景色を見ていても、色の見え方には少しずつ違いが生まれています。
これは「誰かだけ」の特別な現象ではなく、多くの人に共通して起こる自然な変化です。
白内障の手術を受けた方が、「世界が明るくなった」「青空がこんなに青かったとは思わなかった」「白い紙が本当に白く見えるようになった」と驚かれることがあります。
これは色そのものが変わったのではなく、水晶体の状態が改善され、若い頃に近い見え方を取り戻したためです。
もちろん、どちらの見え方が良い、悪いという話ではありません。年代ごとに、それぞれ自然な色の世界があるということです。
このことを知っているだけでも、色彩を考える上では大きな意味があります。
例えば、商品開発、ファッション、インテリア、広告、映像制作などでは、「誰に向けて色を届けるのか」を考えることが重要になります。
20代が美しいと感じる色と、60代が心地よいと感じる色には、共通点もあれば違いもあります。その背景には、感性だけでなく、見るという生理的な条件の違いも関係している可能性があります。
私は、この視点はパーソナルカラーの世界にも新しいヒントを与えてくれるのではないかと考えています。
さらに興味深いのは、スマートフォンやディスプレイの発光する色(光源色)と、私たちが日常で見ている衣服や景色などの色(物体色)との違いです。
発光する色は、透明感があり鮮やかに感じられます。一方、現実の世界は光を反射して見える物体色で構成されており、光の条件や年齢による視覚の変化も重なって、より柔らかく落ち着いた印象になります。
つまり、私たちは「色そのもの」を見ているのではなく、その時代、その環境、その年代の目を通して色を見ているのです。
「年代によって見えている色の世界は違う。」
この視点を持つだけで、色彩の見方は大きく広がります。
色を選ぶこと、色をつくること、色を伝えること。
そのすべてに、新しい発見が生まれるのではないでしょうか。

