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  • 2025.11.2

    トミヤママチコのブログ

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    ✨ケネディと高市首相に見る“イメージコーディネート”の力✨ パーソナルカラーと色彩効果の社会的役割

    新パーソナルカラー協会は、長年にわたり「パーソナルカラー」と「色彩効果」の研究と普及を続けています。
    その原点には、某有名なエピソードがあります。

    ■ ケネディとニクソン――テレビが映した「色の差」

    1960年のアメリカ大統領選挙。世界で初めてテレビ討論が行われ、ジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンが国民の前で討論を交わしました。
    この討論は白黒放送でしたが、視聴者に与えた印象の差は歴然としていました。

    ケネディ陣営は、テレビという“光源色の媒体”を理解していました。
    白黒画面で最も映える寒色系濃淡のコントラスト(濃紺のスーツと純白のシャツ)を選び、清潔感と若々しさを際立たせたのです。
    肌には健康的な色艶を出すためのメイクを施し、暗めの肌に白い歯がきらりと映え、微笑みは自信に満ちていました。
    まさに、色を戦略的に用いたイメージコーディネートです。
    「未来を導く若き新しいリーダー」としての印象を、色と演出で作り出したのです。

    一方、ニクソン氏側はテレビ映りを意識していませんでした。
    中明度のグレーのスーツが背景と溶け込み、全体にぼんやりとした印象。
    メイクも施していなかったため、実際よりも老けて疲れたように見えました。
    この結果、テレビで討論を見た人々の多くはケネディを支持し選挙戦を勝利に導きました。もしラジオであればニクソン支持派も多かったのではないか、という有名な結果を生みました。

    この出来事は、「言葉」よりも「見た目の印象」こそが説得力を左右することを世界に知らしめたのです。

    ■ 現代のイメージ戦略。高市首相の外交デビューに見る“演出の力”

    最近、私はこのエピソードを思い出させるような光景を見ました。
    それは、高市首相が外国首脳との外交デビューを果たした場面です。

    彼女は明らかに、色と印象の演出を意識していたと推測できます。
    服の色や質感、表情、立ち姿――すべてに計算があり、堂々としたリーダーとしての印象を見事に形づくっていました。
    笑顔も一様ではなく、場面ごとに異なる表情を見せ、目の力(目力)は強く、それでいて温かみを感じさせるものでした。
    これは、単に“装い”というレベルを超えた、社会的イメージコーディネートの成功例です。

    少しさかのぼって、石破前首相の印象は、穏やかで親しみやすい反面、映像の中ではやや緊張感を欠く「ぼんやりとした」印象を与えてしまったかもしれません。
    まさに、ケネディとニクソンの“ビジュアル戦略”の違いを、現代の政治シーンにも見る思いがしました。

    ■ イメージコーディネートとは何か

    現状「イメージコーディネート」という言葉は、ファッションやメイクの一分野としてともすると軽く扱われがちです。
    しかし本来は、社会的な印象形成を総合的に設計する地に着いた仕事です。

    色(Color)、形(Form)、動き(Movement)。
    この三つを統合し、目的にふさわしい“印象”をデザインする。
    それが、私たち新パーソナルカラー協会が目指す本当の意味でのイメージコーディネートです。

    パーソナルカラーはその一環にありますが、色だけではすべてを支配できません。
    光・質感・表情・動作――それらを含めた“全体の色彩効果”を理解してこそ、人の印象は自在に演出できるのです。

    ■ 色は社会を動かす力になる

    ケネディがそうであったように、そして現代のリーダーたちがそうであるように、
    色と印象の力は、時代を動かすことがあります。

    新パーソナルカラー協会は、これからも「色彩効果」の理論と実践を通して、
    社会の中で活躍する人々を支える“知のコーディネーター”でありたいと考えています。


    文・構成:トミヤマ マチコ(一般社団法人 新パーソナルカラー協会 代表理事)
    © 一般社団法人 新パーソナルカラー協会