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  • 2026.11.3

    トミヤママチコのブログ

    コラム/ブログ

    光源色と物体色の違いとは?スマホと実物で変わる色の見え方

    ― 光源色と物体色のお話 ―

    あるパーソナルカラー診断の勉強会で、びっくりすることがありました。

    モデルさんを見て判断する場面で、その方をスマホで写し、画面の中の顔を見ながら答えようとしている人がいたのです。

    モデルさんは、ちゃんと目の前にいらっしゃる。
    それなのに、わざわざ画面の中へお引っ越しいただく。

    しかも、実物と画面の中の人物を、ごく自然に同じものとして受け止めているようでした。そこで私は、二度びっくりしてしまいました。

    今の私たちは、何かを調べるにも、景色を楽しむにも、まずスマホです。その便利さは、私も十分承知しています。ただ、画面に映っている被写体を、そのまま実物だと思ってしまうことには、少し立ち止まってほしいのです。

    色彩の勉強には、「光源色」と「物体色」が出てきます。試験で覚えた記憶のある方もいらっしゃるでしょう。でも、これは教科書の中だけの話ではありません。

    スマホの画面では、画面から出る光によって色を見ています。一方、目の前の人の肌や服は、当たった光の一部を吸収し、一部を反射します。その反射した光が目に届くことで、私たちは色を見ています。ガラスなどでは、透過した光によって見える色もあります。

    どちらも光が目に届いて色を感じるのですが、そこに至る道筋が違うのです。

    さらに、スマホの中の人物は、カメラによって撮影され、画像として処理され、画面で再現された姿です。同じ場所で同じ人を見ていても、画面を通すことで、明るさや色合い、肌の細かなニュアンスが変わることがあります。

    画面では明るく、すっきり見えた色が、実物でも同じ印象になるとは限りません。反対に、実物では魅力的な肌のつやや布の風合いが、画面では十分に伝わらないこともあります。

    もちろん、画面でも陰影や質感は表現できます。ただ、それは実物の立体や素材を、そのまま見ていることとは違います。少し顔を動かしたときの肌の見え方、布の角度による光沢の変化。そのような違いは、実物を前にしてこそ確かめやすいものです。

    パーソナルカラーでも、この区別は大切です。

    オンラインでの相談や、画面上で魅力的に見せる色の提案には、それぞれの役割があります。画面に映る機会が増えた今、それも大事な色彩演出でしょう。

    ただし、「画面の中で似合って見えること」と「実際に会ったときに似合って見えること」は、必ずしも一致しません。画面での判断を、そのままあらゆる場面に当てはめるのは慎重でありたいと思います。

    光源色と物体色。試験のために覚えた二つの言葉は、毎日の暮らしの中にあります。知識は、目の前の出来事とつながったときに、役に立ち始めるのです。

    スマホを見るな、と言いたいのではありません。
    画面の色も、実物の色も、それぞれよく見てほしい。

    そして、目の前に人がいるときには、まず、その人を見てみませんか。

    モデルさんも、せっかくそこにいらっしゃるのですから。