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  • 2025.11.22

    トミヤママチコのブログ

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    手術前の世界と手術後の世界の違い

    先日、私はとても不思議で貴重な体験をしました。白内障手術を左右の目で1週間ずつずらして受けたことで、「手術前の色の世界」と「手術後の色の世界」を、片目ずつ比べられる1週間を過ごしたのです。

    片方の目を閉じると、青白く、明るく、澄んだ世界(手術後)。反対の目を閉じると、うっすら黄みがかり、少し濁った世界(手術前)。まさに、ブルーベースとイエローベースを左右の目で同時に見るような不思議な体験でした。

    白はまったく違う色に見え、ピンクも「青みピンク」と「コーラルピンク」に割れました。青は手術後の目では驚くほど澄み、逆にオレンジは左右でほとんど色相が変わらない——そんな発見もありました。

    それだけでなく、質感や明度・彩度の印象も違います。青白い世界は明るくクリアに、黄み世界は少し暗くやわらかく見えます。人間の“慣れ”の力も強く、両目がそろった今は、あの差を体感的には思い出しづらくなっているほどです。

    色の仕事をしている私にとって、これはこれまでにない刺激的な経験でした。白内障手術後の「明るく見える」という感想はよく聞きますが、実際にはこんな細かな違いがあったのだと、自分自身の体験から実感しました。

    とても特殊で貴重な1週間だったので、今日はそのご報告まで。

    トミヤママチコ