NEWS
2025.10.13
ブログ
『華麗なるギャツビー』に見る、色が語る感情の物語
ロバート・レッドフォードの名作に魅せられて
ハリウッド屈指の美男俳優、ロバート・レッドフォードが亡くなったと聞いて、思い出すのは大好きな映画 『華麗なるギャツビー』(1974年)。レオナルド・ディカプリオ版(2013年)よりも、穏やかでしっとりした雰囲気が心に残ります。
舞台は1920年代のニューヨーク、ジャズが鳴り響き、シャンパンが泡立つ華やかな時代。そんな贅沢なパーティーや上流階級の暮らしとは裏腹に、夢と孤独に生きるギャツビーの切ない心模様が、静かに胸に染み渡ります。印象的なシャツのシーン
ギャツビーは、かつて愛したデイジーを忘れられず、再び彼女に会うために巨万の富を築きます。
そして再会の場面。彼は邸宅の一室で、クローゼットから色とりどりの高級シャツを取り出し、自慢げに次々と放り上げます。ピンク、ラベンダー、ブルー、ミントグリーン…。フィッツジェラルドの原作でも、語り継がれる印象的なシーンです。
空中に舞う布の波は、まるで時間の煌めきを取り戻そうとするかのよう。その鮮やかな色彩は、ギャツビーの手に入れた富や、叶わぬ愛の象徴としてデイジーの心に迫り、彼女はむせび泣くのです。「もう遅いの」と思ったのか、「失ったものの尊さ」に気づいたのか――。けれど確かなのは、その涙を引き出したのが“色”そのものだったということです。色が語る心の表情
このシーンを観るたびに、私は「色には言葉を超えた力がある」と感じます。人は、色に感情を重ねます。白には憧れ、ピンクには優しさ、ブルーには誠実さ――そのすべてが、無意識のうちに心の奥を映し出しています。
パーソナルカラーの診断でお伝えしたいのも、まさにこのこと。似合う色とは、肌や瞳に調和する色だけではなく、その人の「生き方」や「感情」と響き合う色でもあります。誰かがあなたを見た時、「その色があなたらしい」と感じる瞬間。それこそが、色がもたらす最高の魔法です。ギャツビーのシャツと私たちの色
ギャツビーが投げたシャツは、彼の人生そのもの。そしてデイジーの涙は、その色に込められた想いへの共鳴。
私たちもまた、日々の中で心を映す“色のシャツ”を纏いながら生きているのかもしれません。新パーソナルカラー協会からのメッセージ
新パーソナルカラー協会では、パーソナルカラー診断を通して、一人ひとりの似合う色や魅力的に見える色を見つけるお手伝いをしています。映画の中の色も、私たちの身の回りの色も、それぞれが個性や心の表情を映し出す大切な要素です。日常の何気ない一瞬も、心に響く色との出会いで、人生がそっと輝きを増す――そんな瞬間を、あなたも感じてみてください。NPCA認定講師 西牟田秀子